2016年09月12日
ホンダCB650腰上整備
前回ブログから少し時間があいてしまいました。
9月も半ばになり、昼間は相変わらずの暑さですが朝夕は涼しくなってきましたね。
今回はエンジン整備の話題。
お客様よりオイル漏れのご相談を頂いたCB650です。

これもなかなか珍しいバイクですね。
CB400、CB750は触らせて頂いたくことが多いですが、恥ずかしながら650は初めてになります。
今回はお客様よりサービスマニュアル、ガスケットを御支給頂き整備スタート。
まずは1.4上死点にクランクをセットしてヘッドカバーから外します。

念の為にバルブタイミングが狂っていないかの確認ですね。
今回はタイミング、バルブクリアランス共、しっかり規定に入っていました。
問題ないことを確認した上でヘッド、シリンダーを抜きます。
しっかりエアブローして砂や小石等がケース内に入らない様に細心の注意を要します。
今回はすんなりシリンダーが抜けてくれましたが、ホンダの古い並列4機は固着していることが多いです。
間違えてもマイナスドライバーでこじったり、ハンマーでぶっ叩いたりしてはいけません。
外れたヘッド。カム山に多少の荒れはありましたが各部ともまずまず。
今回はオイル漏れの修理のご依頼なので、外観のみの確認になります。

点検完了後、残ったガスケットを剥がして清掃。
新しいガスケットには念の為、薄く液体ガスケットを塗布します。
またこの時注意すべきはオイルライン部。液体ガスケットを塗りたくってしまうと潤滑不良の原因となります。
程よく薄くが基本ですね。
ガスケットをセットして

シリンダーを挿入、続いてヘッドガスケットをセットします。

ここからは勘より数字です。
幸いマニュアルを御支給頂きましたのですんなり進みました。
忘れてはいけないのがネジのオスメスにタップ、ダイスをかけて山を整えること。仕上げに薄くスレッドコンパウンド(銅粉を含んだグリス、高トルクでの焼付きを防ぎます)を塗ります。尚、つけ過ぎは厳禁。滑らかなネジは手締めでも気持ち良く入っていきます。
山が荒れている状態では正確なトルクを掛けられません。

いよいよ仕上げになってきました。
ヘッドボルトを規定トルクで締付けしていきます。
CB650の規定値は2.6〜3.0kg。
内側よりクロスを描く順番で1.0→2.0→2.8kgで少しずつ締付けていきます。

続いてカム周り。組み付けペーストか良質なエンジンオイルを摺動部にたっぷり塗布します。

カムシャフトを組込み、ロッカーアームブロックを規定トルクで締付け、バルブクリアランスをみます。
CB650はIN→0.05mm EX→0.08mm。
シックネスゲージで正確に!

ここでも万全を喫してクランクシャフトを回転させながら1カ所につき、3回確認します。
変化がないことを確かめてヘッドカバーを装着。
キャブレター、マフラーを付けてエンジン始動。
オイル漏れのないエンジンになりました。
ここで事件が。
掛かりはいいのですがどうもアリドリングが安定しません。
お客様からお預かりした時からそうでしたがどうしても気になり調べたところ…
わかりました。
2.3シリンダーの火がどうも弱い。
コイルじゃない。点火ユニットも大丈夫。
原因はピックアップコイルの取付が2.3番側が歪んでいました。
そりゃ点火が弱かったわけです。

これだけで随分調子が良くなりました。
オイル漏れ修理ついでにここまで出来ればお客様に喜んでもらえるかな。
約40年前のバイクになりますが、まだまだ現役で走って欲しいものですね。
またオマケで
古ーいグリメカのマスターシリンダーをオーバーホールしました。
このマスター。
インナーピストンをマスターに固定するクリップが無いんです(笑)
なんとレバーピボットがピストンの脱落防止を兼ねていました。
コケてレバー曲げた→レバー換える→だけでフルード吹き出す!
アメリカの人は何を考えてるのかわかりません…

今日はここまで。
明日も何かしら更新予定です!
在庫情報はコチラをクリック!

※お問い合わせはお電話でお願いします。
<二輪車・販売・修理・旧車レストア>
お気軽にご相談ください。
-------------------------------------------------------------------
「バイク屋さん」
http://bike-ya-san.com/
浜松市中区和合北2丁目-5-18(オートレース場から東へ900m)
TEL/FAX 053-489-6098
営業時間 10:00〜20:00 水曜定休
9月も半ばになり、昼間は相変わらずの暑さですが朝夕は涼しくなってきましたね。
今回はエンジン整備の話題。
お客様よりオイル漏れのご相談を頂いたCB650です。

これもなかなか珍しいバイクですね。
CB400、CB750は触らせて頂いたくことが多いですが、恥ずかしながら650は初めてになります。
今回はお客様よりサービスマニュアル、ガスケットを御支給頂き整備スタート。
まずは1.4上死点にクランクをセットしてヘッドカバーから外します。

念の為にバルブタイミングが狂っていないかの確認ですね。
今回はタイミング、バルブクリアランス共、しっかり規定に入っていました。
問題ないことを確認した上でヘッド、シリンダーを抜きます。
しっかりエアブローして砂や小石等がケース内に入らない様に細心の注意を要します。
今回はすんなりシリンダーが抜けてくれましたが、ホンダの古い並列4機は固着していることが多いです。
間違えてもマイナスドライバーでこじったり、ハンマーでぶっ叩いたりしてはいけません。
外れたヘッド。カム山に多少の荒れはありましたが各部ともまずまず。
今回はオイル漏れの修理のご依頼なので、外観のみの確認になります。

点検完了後、残ったガスケットを剥がして清掃。
新しいガスケットには念の為、薄く液体ガスケットを塗布します。
またこの時注意すべきはオイルライン部。液体ガスケットを塗りたくってしまうと潤滑不良の原因となります。
程よく薄くが基本ですね。
ガスケットをセットして

シリンダーを挿入、続いてヘッドガスケットをセットします。

ここからは勘より数字です。
幸いマニュアルを御支給頂きましたのですんなり進みました。
忘れてはいけないのがネジのオスメスにタップ、ダイスをかけて山を整えること。仕上げに薄くスレッドコンパウンド(銅粉を含んだグリス、高トルクでの焼付きを防ぎます)を塗ります。尚、つけ過ぎは厳禁。滑らかなネジは手締めでも気持ち良く入っていきます。
山が荒れている状態では正確なトルクを掛けられません。

いよいよ仕上げになってきました。
ヘッドボルトを規定トルクで締付けしていきます。
CB650の規定値は2.6〜3.0kg。
内側よりクロスを描く順番で1.0→2.0→2.8kgで少しずつ締付けていきます。

続いてカム周り。組み付けペーストか良質なエンジンオイルを摺動部にたっぷり塗布します。

カムシャフトを組込み、ロッカーアームブロックを規定トルクで締付け、バルブクリアランスをみます。
CB650はIN→0.05mm EX→0.08mm。
シックネスゲージで正確に!

ここでも万全を喫してクランクシャフトを回転させながら1カ所につき、3回確認します。
変化がないことを確かめてヘッドカバーを装着。
キャブレター、マフラーを付けてエンジン始動。
オイル漏れのないエンジンになりました。
ここで事件が。
掛かりはいいのですがどうもアリドリングが安定しません。
お客様からお預かりした時からそうでしたがどうしても気になり調べたところ…
わかりました。
2.3シリンダーの火がどうも弱い。
コイルじゃない。点火ユニットも大丈夫。
原因はピックアップコイルの取付が2.3番側が歪んでいました。
そりゃ点火が弱かったわけです。

これだけで随分調子が良くなりました。
オイル漏れ修理ついでにここまで出来ればお客様に喜んでもらえるかな。
約40年前のバイクになりますが、まだまだ現役で走って欲しいものですね。
またオマケで
古ーいグリメカのマスターシリンダーをオーバーホールしました。
このマスター。
インナーピストンをマスターに固定するクリップが無いんです(笑)
なんとレバーピボットがピストンの脱落防止を兼ねていました。
コケてレバー曲げた→レバー換える→だけでフルード吹き出す!
アメリカの人は何を考えてるのかわかりません…

今日はここまで。
明日も何かしら更新予定です!
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